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Utsuke Bron

トランプ(切り札)には秘密がある!! 2枚目のジョーカーが意味するものは? キングの性格は?

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トランプ(切り札)には秘密がある!! 2枚目のジョーカーが意味するものは? キングの性格は?

うれしそうな人が約1名!

うれしそうな人が約1名!

トランプで恋のゆくえを占う方もいらっしゃるのでは。室内レクにレジャーに世界中の老若男女が楽しめる、すてきなカード。ふと気づけば、数字はなぜ13まで? そして赤と黒があり、4つのマークがあり 、「ジャック・クイーン・キング」と呼ばれる見慣れない(見慣れちゃってますけど)3人がジャーン!と描かれているのは・・・いったい、どういう意味があるのでしょうか?

カードの数は時間。呼び名の由来は「聞き間違い」!

紛失したカードの代わりができるように、裏が白紙になっている「2枚目」も

紛失したカードの代わりができるように、裏が白紙になっている「2枚目」も

日本では、世界で通用する「標準タイプ」のトランプ(52枚+ジョーカー)が使われています。アメリカやヨーロッパでは、「プレイングカード」または「カード」と呼んでいて、「トランプ」という呼び名は日本特有なのだそうです。

トランプの起源は、古代エジプト、インド、中国など、さまざまな説があります。いま使われているタイプは、13世紀初め頃にイギリスでつくられてヨーロッパ各地へ伝わったものといわれています。
日本には、16世紀頃にポルトガル人によって紹介されました。『トランプ』とは「切り札」という意味(アメリカの大統領選挙で耳にした方も多いのでは)。カード遊びをしている外国人が「トランプ、トランプ!」と言っているのを聞いた当時の日本人が、このカードすべてのことを「トランプ」というのだと勘違いしてしまい、今日に至っているそうです。たしかに、パラパラした感じにぴったりの呼び名ですよね。

トランプのカードには、すべて意味があるといわれています。
13×4=52枚なのは、1年が52週だから。1シーズン13週で、クラブ・ダイヤ・ハート・スペードの4つのマークは、それぞれ春・夏・秋・冬(諸説あります)を表しているといいます。1年間の合計は、52×7=364日。そこにジョーカーを入れて365日となるわけですね。そして多くの場合、箱にはもう1枚のジョーカーが・・・失くした時の予備だとばかり思っていたこのカード、なんと「閏年」を表しているのだそうです! さらに、赤いマークのカードは昼、黒いマークのカードは夜。人が生きる時間の営みが、ここにギュッと詰まっているのですね。

「あの3人」はどんな人? 顔の向きにご注目!!

11(J・ジャック)12(Q・クイーン)13(K・キング)。この3つの数字だけ、なぜか人の顔が描かれています。そして、よーく見るとこの3人、 マークによって顔の向きが微妙に違うような?!
合わせて12枚の「絵札」には、それぞれ歴史上のモデルさんがいるそうです。たとえばキング(13)なら、スペードが「ダビデ王」・ ハートが「カール大帝」・ ダイヤが「カエサル」・ クラブが「アレキサンダー大王」。モデルさんには諸説あるようですが、基本的にキングは落ち着いた王様、クイーンは女性全般、ジョーカーは王子や騎士のような血気盛んな若者、というイメージです。

ハートは恋愛、ダイヤは金銭、クラブは知識、スペードは死。 トランプの4つのマークには、それぞれに象徴しているものがありました。

そこで、絵札を見てみましょう。
スペード(死)に対しては、キングとクイーンは斜めに向き合っています。これは「意識している」しるし。王様は自分がもう若くないことを自覚していますし、女性は「老い」をつねに気にかけています。ところが、若いジャックときたらスペードが全く視界に入っていません。彼が正面(つまり画面でいうと真横ですね)を向いて嬉しげに凝視するのは、恋愛(ハート)!「女性がいればOK」と思っているのか、財産(ダイヤ)にもそこまで熱意は注がないようです。一方キングは、財産(ダイヤ)には正面きって興味を示し、さらに知識(クラブ)の大切さも感じている様子(ちなみにジャックは「知識って何」的な雰囲気を醸しています)。クイーンはというと、すべてに斜め目線。女性は男性より冷めた目で人生を見ているということでしょうか。それとも、わかりやすい男性とちがって、本心見せるわけないでしょ!という意味なのでしょうか。
直視されないスペード♠

直視されないスペード♠

スペードのエースだけ大きい!!「特別」の理由とは?

さらに、「スペードのA(エース)」だけマークが大きいのも気になります。なぜかこの1枚だけ、デザインもやたらと華美です。ご存じのように、トランプのカードには強弱の順位があります。スペードのAは最高ランクの強さなので、作る人が敬意をもって特別お洒落にしたのかも!! などと思っていたら、意外な事情が・・・。

18世紀のイギリスでは、発行されるトランプ全てに「トランプ税」が課せられていたそうです。その支払い済みの証明が「スペードのA」でした。この1枚だけは政府自ら印刷したものを製造業者に売っていたので、複雑な装飾を施して偽造を防ぐ必要があったのですね。制度が変わってからも、多くの業者がそのままデザインされたスペードのAを使用していたといいます。現在の巨大でゴージャスなスペードマークは、その名残りだったのです。
当時、税金を逃れようとマークを偽造した人は死刑に処せられました。そのため、欧米ではスペードのAに「死のカード」というイメージがつきまとうようになります。

ところで、日本にもトランプ税があったのをご存じでしょうか。消費税の施行で廃止されるまで、トランプの箱やセロファンに印紙が貼ってあったのを憶えていらっしゃるかもしれません。花札や麻雀牌も同様に課税された一方で、こども用の付録トランプなどは対象外とされました。そんな歴史や秘密にも思いを馳せながら、おうちのカードを眺めてみてはいかがでしょう。
そんなに偉いのかとばかり・・・

そんなに偉いのかとばかり・・・

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