紛失したカードの代わりができるように、裏が白紙になっている「2枚目」も
日本では、世界で通用する「標準タイプ」のトランプ(52枚+ジョーカー)が使われています。アメリカやヨーロッパでは、「プレイングカード」または「カード」と呼んでいて、「トランプ」という呼び名は日本特有なのだそうです。
トランプの起源は、古代エジプト、インド、中国など、さまざまな説があります。いま使われているタイプは、13世紀初め頃にイギリスでつくられてヨーロッパ各地へ伝わったものといわれています。
日本には、16世紀頃にポルトガル人によって紹介されました。『トランプ』とは「切り札」という意味(アメリカの大統領選挙で耳にした方も多いのでは)。カード遊びをしている外国人が「トランプ、トランプ!」と言っているのを聞いた当時の日本人が、このカードすべてのことを「トランプ」というのだと勘違いしてしまい、今日に至っているそうです。たしかに、パラパラした感じにぴったりの呼び名ですよね。
トランプのカードには、すべて意味があるといわれています。
13×4=52枚なのは、1年が52週だから。1シーズン13週で、クラブ・ダイヤ・ハート・スペードの4つのマークは、それぞれ春・夏・秋・冬(諸説あります)を表しているといいます。1年間の合計は、52×7=364日。そこにジョーカーを入れて365日となるわけですね。そして多くの場合、箱にはもう1枚のジョーカーが・・・失くした時の予備だとばかり思っていたこのカード、なんと「閏年」を表しているのだそうです! さらに、赤いマークのカードは昼、黒いマークのカードは夜。人が生きる時間の営みが、ここにギュッと詰まっているのですね。