オリーブオイルの産地イタリアでは、10月下旬から11月の間に出回るヌーヴォー(ノヴェッロ)を楽しむのが習慣になっています。フランスのボージョレー・ヌーヴォーの解禁よりひと足早く、10月30日にイタリアでもワインの新酒「ノヴェッロ・ワイン」が登場しますが、イタリアではワインよりもむしろオリーブオイルの新物「ノヴェッロ・オイル」を味わうことを心待ちにしている人々が多いとか。なぜなら、ワインが熟成期間を経て味わいが増すの対し、オリーブオイルは新鮮さが命。鮮度が高いものほど風味が良く、価値も高くなります。ノヴェッロ・オイルは、まさにこの時季にしか味わえない旬の味覚なのです。
収穫時期を迎えて間もないオリーブの実を若摘みしてつくられるノヴェッロ・オイルは、オリーブの果実そのものといったフレッシュさが最大の魅力。さらりとした口あたりとピリッとしたビターな風味、青みのある爽やかな香りは、熟したオリーブからつくられるオイルとは異なる若々しい味わい。一年のうちでいちばん美味しいオリーブオイルとして、イタリアの食通たちを魅了しています。