ラインを引かせれば1本でなんと約50km☆マラソン選手もビックリです
Pencil(ペンシル)とういう言葉は、もともとラテン語の「ペニシラム(しっぽ)」という意味。えんぴつが生まれた当初は、金属の鉛の棒を毛や布で包んで使っていました。その形が動物のしっぽに似ていたところから名づけられ、定着したと考えられています。
現在のえんぴつは、黒鉛と粘土と木でできています。
その「黒鉛」、じつは鉛(なまり)とは全くの別物でした! 正式名を石墨(GRAPHITE)と言い、ダイヤモンド・墨・石炭などと同様、炭素の仲間なのだそうです。昔、えんぴつの先をなめる癖の知人がいて「鉛中毒になるのではないか」と本気で心配しましたが、杞憂だったようです(今も元気です)。
色えんぴつには、色を出すための顔料・書き味のためのタルクやロウ・固めるためののりなどが使われます。
えんぴつの長さは「大人の手のひらのつけ根から中指の先までの長さ」ともいわれ、軸木には主にインセンスシダーという木が使われています。アメリカ山中に育つヒノキの一種で、高さ30mにもなるそうです。
えんぴつは、紙にあたった所から芯が少しずつくだけ、くだけた芯に含まれている黒鉛が紙の繊維にくっつくことで、書くことができます。
消しゴムで消せるしくみは、紙にのっている黒鉛の粒は始め消しゴムの表面にくっつき、次に消しかすに包み込まれて紙と消しゴム表面から除かれます。紙よりも消しゴムの方が黒鉛の粒がくっつきやすいということですね。
H、B、Fといった記号は、芯の「濃さ」と「かたさ」を表すもの。芯のかたさは、粘土と黒鉛の割合で決まります。粘土の割合が多ければ多いほど、芯はかたく、色は薄くなります。
Hは「HARD(かたい)」、Bは「BLACK(黒い)」の略字で、Hの数字が多いほど薄くかたい芯を示し、反対にBの数字が多いほど濃くやわらかい芯を示します。
Fは「FIRM(しっかりした)」という意味で、HとHBの中間の濃さとかたさを持った芯のことです。一方、Fは「FINE(細かく書ける意味)」の略という説もあります。