祇園祭でもっとも注目を集めるのは、何といっても「山鉾巡行」でしょう。
このときの山鉾の順番は実は毎年、異なります。
その決め方はいたってシンプル。何とくじ引きで決めているというから驚きですね。
そんな中「くじ取らず」と呼ばれ、毎年順番が固定されている山鉾がいくつかあるのです。
そのうちのひとつが山鉾の先頭を飾る「長刀鉾」です。
長刀鉾の特徴といえば、その名のとおり山鉾の上に真っすぐ立てられた「長刀」。
山鉾巡行の中には「注連縄切り(しめなわきり)」という儀式がありますが、その注連縄を切る役割をこの長刀鉾が担っているのです。
神域との境界線とされている注連縄を切ることで、山鉾がこれから神域へ進んでいくという意志を表しているのだとか。
山鉾の上に乗せられている長刀が実際に使われるわけではありませんが、注連縄切りをする山鉾であるという印となっています。