みなさんは「柿」と聞いて、甘柿と渋柿、どちらを思い浮かべるでしょうか。今となっては当然のようにお店に並ぶ甘柿ですが、実は鎌倉時代までは「柿」と言えば渋柿のことを指していたのです。
日本における柿の歴史は古く、縄文時代や弥生時代の遺跡から柿の種の化石が発掘されています。奈良時代には日本の各所に柿が流通していたとされ、当時は祭祀に使われたり、冬場の大事な糖分補給源として食されていたとのこと。しかし当時流通していたのは、渋柿。人々は渋柿を熟柿や干柿にして食していました。
一方、甘柿は鎌倉時代に渋柿の突然変異種として登場しました。江戸時代には次々と品種改良がなされ、今日本には1,000以上の種類があるとされています。
今年の秋は、様々な種類の柿を食べ比べてみてはいかがでしょうか。