野球場からサッカー場に変身!!
2002年(平成14年)、サッカーのワールドカップ大会が日韓で共催されましたが、その候補地に立候補するため、札幌ドームが建設されました。
もともとは北海道コンサドーレ札幌のホームスタジアムとして知られていましたが、2004年には日本ハムを迎え入れ、プロ野球の本拠地にもなりました。サッカーと野球、両方のプロチームの本拠地となっていて、しかも、サッカーのフィールドが天然芝という、世界でも珍しいスタジアムです。
サッカーのフィールドは天然芝で、縦120m、横85m、重さ8,300tの長方形です。この超巨大なフィールドを空気の圧力によって7.5cm浮かせ、34個の車輪を使い、分速4mでドームの中へと移動させるのです!!
野球場からサッカー場へ変身する工程を見てみると、
・野球場の天然芝を巻き取る。
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・コンクリートの床になる(コンサートや展示会が開催される場合はこの状態)。
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・外野席側の超巨大な扉、「ムービングウォール」がふすまのように左右に開く。
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・外野中央の席は「開閉式可動席」。席を折りたたみ、左右の外野席の下に収納する。
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・野球用に張り出している扇形の内野席を旋回し、客席を長方形にする。
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・サッカーフィールドが浮きながらドームの中に入る。
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・ドームの中でフィールドが90度回転する(野球のときとサッカーのときではメインスタンドの向きが違うため)。
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・外野席と扉を戻す。
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・サッカーモードの完成 !!
あそこを開けて、ここをたたんで、そこに収納して、これを移動して…。まるで、男の子の変身おもちゃのように、野球場からサッカー場へとチェンジします。
冬でも外でサッカーの試合ができる本州以南と違い、冬は雪で閉ざされる北海道では、雪が積もる屋外でサッカーの試合をすることは不可能でした。しかし、札幌ドームではそれが可能となり、札幌コンサドーレの試合も多く開催されています。今では、野球にサッカーに大活躍するドームになりました。