背中の上のほうにある、翼の付け根みたいな「肩甲骨」。自分では見えず、存在を意識したことがないとおっしゃる方も多いようです。
『肩甲骨はがし』と聞くと、その付け根をバリバリッとむしり取られるようなイメージに怯えてしまいますが、どうやら「ほぐし」に近い意味。むしろ気持ちいいらしいです(ホッ)。
肩甲骨は、なんと胴体の骨と直接連結していません。では何とくっついているかというと、首・肩・胸・脇・腕・腰に広がる筋肉。浮いた状態のまま、それぞれの方向に引っ張られながら自由に動き、それらの筋肉をつないでいるのです。まさに上半身を支える要だったのですね!
肩甲骨がよく動くと、身体能力や代謝が大幅にアップするそうです。以前テレビで、ご長寿の男性が「毎朝欠かさず肩甲骨を100回まわしているから病気ひとつしない」と元気に語っていらしたのを思い出しました。
スポーツにおいても、肩甲骨のエクササイズはプレイの質を上げるのに不可欠。ケガもしにくくなるそうです。とくに球技や水泳、ゴルフのスイングなどは、肩甲骨の可動域の広さが競技の成果を左右するといわれています。たしかに、肩甲骨が大きく動けば同じ腕でも長く伸ばせそうですよね。「ものを取る」など日常の動作ひとつでも、肩甲骨がよく動く人は疲れにくいそうです。