秋を通り越して冬が来てしまったような寒い日が続いていますが、ワイン好きの方にとって大切な秋のイベントであるボジョレー・ヌーヴォー解禁日が1週間後(11月17日 木曜日)にやって来ます。
ネーミングや話題性についつい押されて、購入する方も多いと思いますが、ボジョレー・ヌーヴォーとは、一体どんなワインなのでしょう。解禁日を前に、その魅力についてお話します。今年は、ぜひ、お気に入りの1本を見つけてみませんか。
まずは、ボジョレーワインについて押さえよう
“ボジョレー”は仏ブルゴーニュ地方のワイン
ボジョレーワインとは、仏ブルゴーニュ地方の南部に位置するボジョレー地方で生産されるワインのことで、ブルゴーニュワインの一種です。
赤ワインが主流で、ガメ種というブドウを使用して作られます。
品質によって格付けされ、順に、最高級品「クリュ・デュ・ボジョレー」「ボジョレー・ヴィラージュ」「ボジョレー」となっているので、購入する際の目安にしてください。
ボジョレー・ヌーヴォーとは?
毎年11月の第3木曜日が解禁日!
ヌーヴォーは「新しいこと」を意味する仏語です。つまり、ボジョレー・ヌーヴォーは、ボジョレーワインの新酒であり、その年のブドウの出来栄えをチェックすることを目的に作られた試飲用のワインです。本来はブドウ農家やワインメーカーがその年の収穫を祝ったり、販売業者がその年の購入量を決める目安にしたりするためのワインでした。
それを世界的に有名にしたのが“ボジョレーの帝王”と呼ばれる醸造家ジョルジュ・デュブッフ氏の努力によるもの。
彼がボジョレーワインの素晴らしさをもっと多くの人に知ってもらいたいと、地酒として定着していたヌーヴォーを大々的なイベントとして商業的に仕掛けたのをきっかけに世界中に広まっていきました。
解禁日は、毎年11月の第3木曜日(現地時間午前0時)となっており、日付変更線の関係で、日本は世界で最も早く解禁されます。
ボジョレー・ヌーヴォーの味わい方
フレッシュでフルーティーな味わいが魅力
その年に収穫されたブドウの出来具合を確認するため、通常のワインとは異なる「マセラシオン・カルボニック法」と呼ばれる急速発酵技術を用いて数週間で醸造されます。そのためフレッシュでフルティーな味わいとなります。
一般的なワインは寝かしておくと味が良くなりますが、ボジョレー・ヌーヴォーは、購入したらなるべく早めに開け、フレッシュな味を楽しみましょう。
飲み頃の温度は12℃前後で、冷蔵庫で1時間ほど冷やして飲むのがオススメです。魚、鶏肉やハムやソーセージ、パスタなど、白ワインに合うような食材との相性がいいといわれています。
── 一口にボジョレー・ヌーヴォーといっても、メーカーの数だけ種類があります。解禁日まで、まだ時間がありますので、お気に入りの1本を探してみてください。