風は、高気圧から低気圧に向かって吹きますので、冬型の気圧配置の時は緑色の矢印のように北西方向から風が吹きます。これが北西季節風です。一方、夏は海洋上に高気圧、大陸上に低気圧があり、冬と逆の気圧配置になります。このため、高気圧から低気圧に向かって南東方向から風が吹きます。これが南東季節風です。
風が吹くのは空気が動いているということです。「風の息」と言われるように、風速は短い時間で常に変動しています。ある時刻の風速とは、その時刻の前の10分間の平均風速のことです。風の強さと吹き方の目安は、以下のようになっています。
平均風速が20m/s以上の非常に強い風はあまり吹きませんが、台風や発達した低気圧が接近すると、吹くことがあります。また、平均風速が10m/sのやや強い風の吹く日は、冬から春先にかけて多くなる傾向があります。各都市の冬の平均風速10m/s以上の風が吹く日数(平年値)は、以下の通りです。
多くの都市で、ひと月あたり2~3日くらいは、風に向かって歩きにくくなるほどの風が吹くことになります。仙台市ではひと月あたり7日近く吹きます。
また、たとえば自転車に乗る場合を想定すると、自転車はだいたい時速20kmつまり秒速約5メートルで進むので、自転車に乗っている人は、風がないときにも5m/sの向かい風を受けていることになります。自転車の進む方向の正面から風速5m/sの風が吹いてくる場合には、自転車に乗っている人は5+5=10m/sの風の向かい風を受けていることになります。相当強い風を受けていることになりますね。