勢いよく落ちる屋根の雪。この巨大な塊が頭上に落ちてきたら…
雪国では冬になると、屋根には数十cmもの雪が積もります。積もった雪は解けては冷え、解けては冷えてを繰り返し、屋根側の雪は分厚い氷と化してしまいます。春先に気温が少し高くなってくると、屋根にへばりついている分厚い氷がゆるくなり、うず高く積もった雪が、氷とともに一気に落ちてきます。屋根の雪は、地面に積もったフワフワのやわらかい雪と違って、ガッチリと固くなっているので、それが頭の上に一気に落ちてくると…。
事実、毎年、屋根の雪の下敷きになる事故が多数発生し、死亡事故も絶えません。消防庁のまとめによると、平成27年度、屋根の雪下ろしや除雪作業中の死者は、65歳未満が4人、65歳以上が19人、合計23人で、特に高齢者の比率が多くなっています。このように、屋根に上がって雪下ろし中に転倒し、そのまま雪や氷とともに地面に落ちたり、写真のような固い雪と氷の下敷きになったりする事故が、毎年繰り返されています。