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Utsuke Bron

10月4日はイワシの日。水族館でいちばん美しい魚はイワシです(たぶん)!

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10月4日はイワシの日。水族館でいちばん美しい魚はイワシです(たぶん)!

こ、この銀色の渦巻きはいったい!?

こ、この銀色の渦巻きはいったい!?

鮮やかな魚や見たこともない海の生きものが集結する水族館。そこでイチオシの魚は?と問われれば、迷わずイワシです! 10月4日は「1(イ)0(ワ)4(シ)の日」。ヒトやペンギンのごはんとしてではなく、展示されているイワシをごらんください。広い水槽を群れで泳ぐ、光りものの美しさよ・・・でもなぜ、みんな揃ってグルグル泳いでいるのでしょうか。

日本のイワシは3種類! その見分けかたは?

黒い斑点(ななつぼし)が目印のマイワシ☆

黒い斑点(ななつぼし)が目印のマイワシ☆

マイワシ、カタクチイワシ、ウルメイワシ。ざっくりと小さいほうから並べると、カタクチイワシ→マイワシ→ウルメイワシの順です。とはいえ、成長途中の魚も泳いでいたら大きさだけではわかりませんよね。そこで、イワシのどこを見れば見分けられるかをご紹介いたしましょう。

《マイワシ》は、真・イワシ。お腹に注目!
日本でイワシといえば、このイワシを指します。 煮たり焼いたり揚げたり、どんな調理法でも美味しくて栄養豊富な庶民の魚(最近はちょっと高級魚?)。大きさは30センチくらいになることも。「胴体に黒い斑点があるのが特徴」です。が、中には薄くてほとんど見えないタイプもいるので、他の2種の特徴から消去法で考えると見分けやすいかもしれません。

《カタクチイワシ》は、片口・イワシ。口に注目!
下アゴが小さくて、まるで和食器の「片口」のように見えるから。また「口が頭の片側に寄っている」から ともいわれます。体長10センチくらいで細身。背が黒いので『セグロイワシ』とも呼ばれます。お腹はピカッとした銀色です。
イワシの稚魚を釜茹でにして干したものが、一般的に食されている「しらす干し」。カタクチイワシは、スーパーなどではあまり鮮魚として見かけませんが、しらす・ちりめんじゃこ・煮干し・みりん干し・目刺し・ごまめ・アンチョビ・オイルサーディン等々、加工品としていちばん活躍しているのです。おせち料理の「田作り」でもおなじみですね!

《ウルメイワシ》は、潤目・イワシ。瞳に注目!
大きくて潤んだ(ような)目が特徴です。うるうると色っぽく見えるのは、「脂瞼(しけん)」という透明な膜で覆われているため。40センチくらいにもなり、イワシの中でもっとも旨味が強いので、お刺身や『頬刺し( エラに藁を通した干物)』にすると絶品といわれています。 

イワシ危うし!! 同じ水槽にサメもいますよ!?

ほんとは口が大きい?カタクチイワシ

ほんとは口が大きい?カタクチイワシ

イワシを漢字で書くと『鰯』。他の魚のエサにされ、水から揚げるとウロコが落ちてすぐ死んでしまう弱い魚・・・その呼び名は「弱し(よわし)」が転訛したものといいます。また、昔は傷みやすいため臭いもキツくなり高貴な人は食べないという意味で「卑しい(いやしい)」が転訛したという説も。

水族館で驚くのは、そんなヨワシ、もといイワシが 大水槽でサメやエイとともに泳いでいること! これって食べられちゃいますよね?! ちなみに葛西臨海水族園のスタッフの方に伺ってみると 「元気なら食べられません」とのお答え。水族館のサメは満ち足りているからでしょうか。それではもし、元気じゃなくなったら?(ドキドキ)。
「イワシは具合が悪くなると群れから離れてしまうことが多く、それを目ざとく見つけてサメなどが食べてしまう」のだそうです。自然界のように遠くへは逃げられなくても、 元気なら群れを作って身を守っていられるようです。

なぜ群れていると食べられないのでしょう。大きな魚がやってきて群れを丸ごと呑み込んでしまったら全滅なんじゃない?とも思いますが・・・。
大水槽の横には、こんなプレートが。「イワシを食べようとやってきたサメは、たくさんいるイワシにまどわされてしまい、どのイワシを食べたらいいかまよってしまいます」。もしや集団の「目力」で混乱させる作戦なのでしょうか。
たしかに弱いイワシが一匹でいたら、自分より大きい魚にすぐパクッと食べられてしまいそうです。群れることで、逃げられる確率を少しでも上げているのかもしれません。また単純に、ちらばって泳いであちこちで食べられるより、丸呑みするような大魚に遭遇する確率の方が低いからとも考えられます。 

いっせいに向きを変えて泳ぐのは・・・

きれいだけど身もちが悪い?ウルメイワシ

きれいだけど身もちが悪い?ウルメイワシ

水槽では、マイワシとカタクチイワシが混じって一方向に泳いでいました。しじゅうひらひら尾ビレを動かしているマイワシに対して、ピキキッ・・・ピキキッと、短いお休みを入れる カタクチイワシ。
ところで、つぶらな瞳のウルメイワシは?
スタッフの方いわく、もっともきれいなイワシなのですが傷みやすくて身がもたないため展示されていないのだそうです。とってもデリケートなイワシなのですね。

魚は胴体の側面に「側線」という器官をもっていて、水流や水圧の変化をはじめ温度変化・化学変化の刺激まで感じとっているといいます。ギュッと集まってパッと散り、銀の柱になり、トルネードになり、花火になり・・・それでも全然ぶつからないのは、こうしてお互いの距離を瞬時に感知しているからなのですね。
水槽のイワシを増量すると、もともといたグループと新しく来たグループは、くっきり別れて逆の方向に回ったりするのだとか。全体像は見えないはずなのに、バランスのとれた美しい形を流動的に変化させていくイワシって、すごいと思いませんか!

マイワシは、大漁と不漁を繰り返し、その差は日本近海で400倍以上にもなるといいます。イワシの数は海の温度など自然環境によって増減し、地球の状態を映す鏡といわれているのです。マイワシが増えるとカタクチイワシが増え、カタクチイワシが増えるとマイワシが減るなど、謎もいっぱい!
行楽シーズンの秋に美味しくなるイワシ。水族館で、食卓で、銀色に光る小さな弱い魚の未来に思いを馳せてみませんか。 
ゴッホかと思ったらイワシのイリュージョンでした!

ゴッホかと思ったらイワシのイリュージョンでした!

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