モン・ドールは、フランスの秋の風物詩
空気が冷んやりとして落ち葉の香りが漂いはじめる頃、チーズ好きが心待ちにする「モン・ドール」の季節が到来します。「黄金の山」という意味をもつモン・ドールは、フランスでいちばん寒いといわれるスイスの国境に近い、コンテ地方を代表するウオッシュタイプのチーズ。ジュラ山脈の標高700メートル以上に位置する場所で搾乳された、無殺菌の生乳のみを使用してつくられています。スイス側でもほぼ同じ製法のチーズがあり、「ヴァシュラン・モン・ドール」という名称で流通しています。
モン・ドールがつくられるのは8月15日から翌3月15日までの限られた期間。出荷までに最低3週間は必要で、さらに熟成するまでに10日以上かかります。9月の中頃からお目見えし、実際に食べ頃を迎えるのは10月の初旬から。フランスではボージョレー・ヌーヴォーように、その入荷が季節の風物詩になっているとか。日本でもそろそろ出回る頃です!