光源の位置や強さで「スター」の見え方も変わり、さまざまな表情を見せる
ドーム型にカット(カボション・カット)された石の表面に、光のラインが交差するように浮かび上がり、まるで星が浮かんでいるように見える……
これは「スター効果」と呼ばれるもの。
「スターサファイア」「スタールビー」などが有名ですね。
スターが現れる石の結晶の中には、細い針状のルチル(酸化チタン)が、交差して並んでいます。
この「ルチルの針」が、石を透過する光を散乱させることで、スターと呼ばれる光を放つのです。
たとえ原理がわかっても、スターサファイアの持つ神秘的な魅力は色あせないですよね。
昔から「持ち主を導く石」と考えられ、護符として用いられてきたスターサファイア。
たとえば、スリランカに暮らすシンハラ族の人びとは、スターサファイアには「魔法から身を守る力がある」と考えていたそうですよ。
現代に生きる私たちも、たとえば難しい試験や会議の日にスターサファイアを身につけたら、パワーをもらえるかもしれませんね!