暑中見舞いの由来は、お盆時期の里帰りの際に祖先の霊に捧げるための品から始まり、江戸時代には、お世話になっている人へ贈答品を手にした訪問へと転じたことが始まりだったそうです。
それはお盆時期に限らず、季節の挨拶として、お正月には新年を祝う言葉と共に行われ、酷暑のお盆時期には夏負けしないよう体力のつく食べ物と健康を気遣う言葉と共に慣例となって行きました。その後、鎌倉、戦国時代の飛脚による品物と書状で見舞う形態に移り、更に郵便制度が整う明治時代には誰もが利用する庶民的な暑中見舞いの慣例となったのだそうです。
そして今では、パソコンや携帯電話などの通信機器からメールやSNSを利用したご挨拶や、スマートフォンのアプリによる暑中見舞い作成など、その方法は多岐に渡ります。いずれにしても、猛暑の時期に相手の健康をを気遣い、近況を報告するという日本人ならではの心配りは形を変えて今も残っていることは喜ばしいことではないでしょうか。