日本でのかき氷の歴史は古く、何と平安時代からあるといわれています。
その証拠に清少納言の随筆『枕草子』にかき氷が登場しているのです。
「……削り氷にあまずら入れて、あたらしきかなまりに入れたる」
この一文にある「あまずら」はツタの樹液から作った甘味料、「かなまり」とはお椀のことです。
当時は氷が貴重品だったため、このようなシンプルなかき氷でさえも食べられるのは貴族だけでした。
平安時代から千年ほど経ってようやく庶民の手に氷が届くようになりました。
1869年には、横浜の馬車道で日本初のかき氷店が誕生。
このときのメニューといえば、「雪」(砂糖をかけたもの)、「みぞれ」(砂糖蜜をかけたもの)、
「金時」(小豆あんをのせたもの)の3種類。
現在の定番、いちごやメロンなどのシロップは戦後になってから登場したといわれています。