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夜更かしや寝坊、さらには遅刻…子供の就寝事情を探る(2016年)(最新)

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夜更かしや寝坊、さらには遅刻…子供の就寝事情を探る(2016年)(最新)

寝起きの良し悪しは人それぞれで、子供の頃にはつい寝坊して学校に遅刻する経験を持つ人もいるだろう(大人になっても寝坊、そして遅刻の経験を持つ人も多分にいるかもしれない)。それでは現在の子供達は夜更かし、そして寝坊して学校に遅刻する経験をどれほど有しているのか。少年教育振興機構が2016年5月2日に発表した「青少年の体験活動等に関する実態調査」報告書の各種公開データから、その実態を確認していく(【「青少年の体験活動等に関する実態調査」(平成26年度調査)報告書】)。

高校生は5割近くが「よく夜更かしをする」


今調査の調査要項については先行記事【果物の皮を包丁でむいたり、ぞうきんを絞ったり……いまどきの子供事情を探る】を参考のこと。

次に示すのは直近2014年度における夜更かし状況。「夜更かし」そのものは特に定義せず、その言葉自身から回答者が頭に思い浮かべた、知っている意味合いで答えてもらっている。

↑ 夜更かしして遅くまで起きていること(2014年度)
↑ 夜更かしして遅くまで起きていること(2014年度)

小学4年生でも6割強が時々以上の高い頻度で夜更かしして夜遅くまで起きていると実感している。まったく無い人は10.8%しかいない。中学になるとこれが8割、高校生となると9割近くに達する。高校生では実に48.0%もの人が、夜更かしして遅くまで起きていると答えている。

夜遅くまで起きていれば、当然朝目覚めるのがつらくなる。いつも通りの起床時間では睡眠時間が削れてしまうからだ。目覚まし時計をセットしたり、保護者に起こしてもらっても、つい寝坊し、さらには起床時間の遅れから学校に遅刻してしまうこともありうる。いくら眠くても学校側では始業時間をずらしてくれはしない。

そこで寝坊して、さらには学校に遅刻するような状況に陥るような状況があるか否かを聞いたところ、小学4年生でも1.8%が「よくある」と回答した。

↑ 寝坊して、学校に遅刻したりすること(2014年度)
↑ 寝坊して、学校に遅刻したりすること(2014年度)

小学生はほぼ一定率で変化が無いが、それでもほぼ1割ほどは寝坊を原因とする遅刻があると回答している。世間一般的には学年が上になるほど寝坊による遅刻は減るようにも思えるが、少なくとも今調査対象母集団では逆で、小学生よりも中学生、中学生よりも高校生の方が、寝坊による遅刻率は高い。高校生では2割近くがよくある、あるいは時々あると回答している。「よくある」に限っても高校生は6.3%と高い値を示しているのが分かる。

夜更かしは減っているようだが……!?


それでは経年変化では子供の夜更かし、寝坊の遅刻率はどのような変化を示しているのか。まずは夜更かしだが、回答率の限りでは減少の傾向にある。

↑ 夜更かしして遅くまで起きていること(経年変化)
↑ 夜更かしして遅くまで起きていること(経年変化)

「よくある」と「時々ある」を合わせた夜更かしは比較的ある派は2006年度では73.3%だったのに対し、2014年度では68.0%にまで低下している。「よくある」に限れば6.5%ポイントの低下。一方寝坊して遅刻の方はグラフ化は略するが経年変化はほとんど無い。要は夜更かしをしているか否かの自己判断の限りでは、子供の睡眠環境は年々健全化していることになる……が、寝坊による遅刻の動向に変わりはないことから、それには疑問符がつく。

また就寝時間に関する調査項目は2012年度以降のしかないが、その限りでは就寝時間に変化は無いように見える。

↑ 普段の寝る時間
↑ 普段の寝る時間

つまり子供達の間で「夜更かし」の概念そのものが遅くなっている可能性がある。最初に「「夜更かし」そのものは特に定義せず、その言葉自身から回答者が頭に思い浮かべた、知っている意味合い」とわざわざ表記したのは、その点があるからに他ならない。

例えば2006年度も2014年度も同じ午後10時に寝た同い年の子供において、2006年度は午後9時半、2014年度は午後10時半が「普通の就寝時間」との意識があれば、前者は夜更かし、後者は早寝となってしまう。スマートフォンの浸透、そしてそれを夜遅くまで起きて利用している子供の実情を考えると、就寝時間は変わらず、「夜更かし」の概念がずれこんでいると見た方が正しいかもしれない。

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