普通のセミは地中で約7年間脱皮を重ね、その後地上に出て羽化し、交尾・産卵を経て2週間後に死んでいきます。
ところが、アメリカで規則的に大発生する「周期ゼミ」は、17年または13年もの長い間を地中で暮らします。そして、不思議なことに、常に同じ場所に同じ周期で大量に発生します。
発生する場所はアメリカの東部~中央部の決まった場所で、ある年はワシントン、またある年はノースカロライナというように毎年違っています。17年周期は主に中東部の北側、13年周期は南側に発生し、17年周期同士、あるいは13年周期同士が、2つ以上の地域で重なることはありません。1年に発生するのは必ず1カ所です(でもたまに、17年ゼミと13年ゼミが同時に発生する年もあります)。つまり、毎年、北アメリカのどこかで、周期ゼミが大量に発生していることになります(発生しない年もたまにあります)。
今年は17年周期のセミが、オハイオ州、ウエスト・バージニア州、ヴァージニア州、メリーランド州、ペンシルバニア州で大量に発生しました。そして、これらの地域ではきっちり17年後、つまり2033年に再び大発生を迎えることになります。