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Utsuke Bron

今日は「櫛の日」櫛が通りにくいときは雨ってホント?

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今日は「櫛の日」櫛が通りにくいときは雨ってホント?

「櫛が通りにくいときは雨」っていうことわざは本当なんででしょうか?
実は、髪の毛は湿度計のセンサーとしても使われるくらい、空気中の湿度を吸ったり吐いたりして長さや太さが変わるんです。櫛が通りにくくなるのは、髪の毛が空気中の水分を吸い、伸びて縮れてくるからなんだそうです。空気中の水分が多くなるのは低気圧が近づき、南からの湿気を多く含む温かい空気が流れ込んでいるからです。雨の日にせっかくカールしたヘアスタイルがくずれてしまって湿度の力を気づいた、という経験がある方も多いことでしょう。意外に髪の毛は敏感だったんですね。ちなみに湿度計のセンサーに利用されたのは、日本人の黒髪より縮れ具合の誤差が少ない白人、特にフランス女性の髪の毛が使われたそうです。

夏の強い陽差しにさらされ髪の毛の傷みが気にかかる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今日9月4日の「櫛の日」に夏を乗り越えた髪の毛をいたわって、秋にむかうお手入れをを心がけるのはいかがですか? 日常何気なく使っているブラシや櫛も髪にとっては大切な道具です。使い方をもう一度ふり返ってみましょう。

日に焼けた髪の毛のお手入れは早めに対処!

気をつけていても夏は紫外線を浴びてしまいますね。また汗によって髪の毛や頭皮も夏バテ状態かもしれません。海やプールで存分に楽しんだ方は塩分や塩素も、キューティクルを破壊して切れ毛や枝毛の原因となってしまいます。秋は抜け毛の季節ともいわれています。今からじゅうぶんなケアを心がけておきましょう。
やはり基本はシャンプーとコンディショナー。保湿力の高いものを選び、やさしく丁寧に洗いましょう。少しパサパサ感があると感じた方はコンディショナーを毛先など傷みのある部分につけてから、蒸しタオルを巻いて数分おいてよく洗い流すのも回復を促します。
これにプラスして、育毛剤を適量つけて頭皮のマッサージをして血行をよくするもの大切です。ドライヤーは温風と冷風を交互に使うと髪の毛のダメージが少なくなるそうですよ。髪の毛を保護するヘアークリームでキューティクルの痛みを防いでくださいね。ブラッシングは髪の毛と頭皮を傷つけないように、丁寧に優しくしてください。 

櫛で梳かすだけでヘアケアができる!?

プラスチック、なんていう便利なものがなかった時代は、身の回りにある材料からたくさんのものを作り出していましたね。「櫛」もそのひとつです。
「つげの櫛」は黄楊(つげ)の木から作られています。黄楊は緻密で狂いがないので他に印鑑、定規や将棋の駒なども作られています。また最近テレビでも紹介されて評判になった「お六櫛」はみねばり、また斧折樺(おのおれかんば)ともいう、やはり大変密度が高いうえに固く粘りのある木で作られています。
なぜこのような固くて粘りのある木材が櫛にふさわしいかというと、丈夫なだけでなく密度が高いので髪の毛を通した時に、引っかかったり絡まったりすることが少ないのです。つまり切れ毛や抜け毛の原因になる摩擦熱や静電気を起こしにくいのです。
このようにすぐれた機能をもつ「櫛」にするためには、職人さんが一本一本歯を挽き、髪の毛があたる歯の根元や歯先を丁寧に仕上げる、という細かい仕事があってのことなんです。
「つげの櫛」や「お六櫛」はあらかじめ椿油にひたして十分に油分を染み込ませてありますから、櫛を通しただけで髪の毛のケアもしていることになるのですよ。
筆者も若いときに母からもらったつげの櫛を30年以上使い続けています。手になじみ艶の出てきた櫛は、母の思い出とともになんともいえない愛着がわいてくるものです。
日本女性に昔から愛されてきた「櫛」をここで見直してみるのもいいですね。 

「櫛」に込めてきた日本女性の秘めた心の想い

日本文学をひもとくと「櫛」には思い人への心が込められているのが見えてきます。

◇万葉集に播磨娘子(はりまのおとめ)のこんな歌があります。

「君なくは、なぞ身装はむ、櫛笥なる、黄楊の小櫛も、取らむとも思はず」

あなががいらっしゃらないのなら、どうして身を装ったりするでしょう。
櫛の箱の黄楊の櫛も手に取ろうとは思いませんわ。
本当は櫛を手にあなたのためにおしゃれして待ちたいのよ、という声が聞こえてきそうですね。

◇島崎藤村は処女詩集『若菜集』「初恋」で有名な詩があります。

まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり

淡い恋のはじまりに華やかな花櫛が林檎の色よりもパッと目に飛び込んできたようですね。

◇プロレタリア作家の宮本百合子は、巣鴨拘置所にいる夫の宮本顕治に宛てた手紙に書いています。

あの黄楊つげの印、覚えていらして? ~略~
黄楊は丈夫な木で、かけないそうです。
そして、それは女の櫛になります、黄楊の小櫛。

12年に及ぶ獄中生活を支えたたくましい妻ですが、夫への恋しさが小櫛に込められているのを感じます。

「櫛」に託した恋心、現代の生活ではすっかり忘れてしまった密やかだけれども熱い心を感じませんか?

こんな想いをかつての女性たちが込めた「櫛」。髪の毛を梳かすとき、心にしまってある思い出をそっと振りかえってみるのはいかがでしょうか。美しさへの道しるべになるかもしれませんよ。 

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