つみとってささげたら ひとに笑われそうな(松任谷由実『ダンデライオン』より)
「タンポポの花」は、じつはたくさんの小さな花の集まり。一枚の花びらと思っていたものが、本当は一輪の花だったのですね。
「タンポポ」は鼓草(つづみぐさ)とも呼ばれます。まるい花を横から見ると鼓に似ているからとも、茎の両端を細く裂き水に浸けると鼓の形になるためともいわれています。タン、ポ、ポン、と鳴る鼓の音を真似て子どもたちが「タンポポ」と名付けたという説があるそうです。また、綿毛の様子が 「たんぽ」(綿を丸めて布で包んだもの)に似ていることから「たんぽ穂」と名づけられた、という説もあります。
漢字では中国名「蒲公英」 と書きますが、この由来ははっきりしないようです。
英語名は「ダンデライオン」(dandelion。松任谷由実さんの曲で知ったという方もいらっしゃることでしょう)。「ライオンの歯」という意味のフランス語で、葉のギザギザが似ているからこう呼ばれるようになったのだそうです。太陽のシンボルであるライオンと太陽のように輝く花を結びつけたもの、という説もあります。
ところで、タンポポって「子どもの花」というイメージがありませんか? 幼い頃あまりに身近だったので、大人になると「卒業」した気分になってしまうのかもしれませんね。