室内にいるヒョウダニ・ツメダニ・コナダニ・イエダニなどは、総称して「屋内塵性ダニ類」と呼ばれ、非常に小さいため肉眼ではほとんど見えません。
一方、草むらや森林などの山野に生息するマダニは、体長1~10ミリと大きく、硬い外皮で覆われているのが特徴。
人や動物に寄生して吸血し、一度食いつくと数時間~数日間、皮膚にはりついて血液を吸い続けます。
このマダニが媒介する感染症のひとつが、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」です。
感染すると10日前後の潜伏期間を経て、発熱・頭痛・下痢・腹痛・嘔吐などの症状が現れ、重症化すると血小板や白血球が急激に減少して死に至るケースもあります。
国立感染症研究所によると、日本国内で初めてSFTSの患者が報告された2013年以降、全国で185人が感染・発症し、うち47人が亡くなっています(2016年6月現在 ※2関連リンク)。
まだ有効な治療薬やワクチンがなく、対症療法でしか対応できていないのが現状です。