非常食に関するよくある失敗
非常食に関する常識と聞かれれば、多くの人が「3年、5年と長期保存の効く食糧を大量に買い込み保存しておく」と答えるのではないでしょうか。もちろん、この考え方が間違っているわけではなく、非常食の備蓄方法の一つの考え方としては極めて一般的な方法だと思います。ただ、このような方法を実践した場合に、「気が付いたら非常食の消費期限が大幅に過ぎていて全て廃棄した」とか「消費期限が来月に迫っていて毎日のように缶詰や乾パンを食べざるを得なかった」という失敗が起こりがちです。
3年、5年という長期保存が効くことは一見「最適解」のように思われるのですが、逆にその期間中は一切「非常食」のことを考えなくなり、記憶の彼方に「非常食」を追いやって、非日常的な存在にしてしまうのではないでしょうか。その期間中に考えなくていいことは、楽なのかもしれませんが、一方で私たちが掲げる「防災の日常化」に対しては、大きな障壁になるように思います。