精霊流しは、亡くなって初めて迎える初盆(地域によっては新盆)の家庭が、提灯や造花で飾った手作りの船を曳き、爆竹を鳴らしながら、街中を練り歩き、船に乗せた魂を極楽浄土へ送り出すという伝統行事です。昔は精霊船を海に流し、浮かんで流れていく船を遺族が泳いで見送っていく風景もあったとか。
現在では、実際に流すことは禁じられており、流し場と呼ばれる終着点まで運んでのち、船は解体されます。
毎年1,500隻ほど流される船は、大小さまざま。大人の男性が抱えて歩けるような小さな船から、10mほどになるものまであります。船の種類は、個人で作ったもののほかに、「もやい船」と呼ばれる自治会などで合同で出す船、病院や葬儀業者が出す船などもあります。最近は、ペットの船もみるようになりました。