百合は古来から、食用・薬用として親しまれていました。眺める花ではなく、役立つ花だったようですね。漢方としての百合は「びゃくごう」と読みます。その効能は花と根により違います。根は医学が発展する以前に、結核の治療薬としても用いられていました。百合の根には多くの「塩基(えんき)」が含まれているため、免疫力を調整する働きがあるため効果を発揮したと見られています。現代でも、漢方薬として気管支炎などに処方されているのですが、更年期障害など女性に優しい効能もあり、うれしいかぎりです。女性に優しい効果は花にもあり、肌を潤す美肌効果。心をやすらかにするリラックス効果が期待できます。薬膳として食すほかに、入浴剤として、またはお茶に煎じて飲むなどバリエーションも豊富です。これらは主に中国の宮廷で行われていたのですが、西洋においても、百合は薬用として利用され、現代にそのレシピが伝わっています。