「手延素麺」は寒い冬に作られる
素麺(そうめん)と冷麦(ひやむぎ)は、どちらも小麦から作られる日本の代表的な乾麺です。
見た目は似ていますが、本来、素麺と冷麦は、製法や太さが異なります。
そもそもうどんを細く切ったものを「切り麦」といい、熱して食べるものを「熱麦」、冷やして食べるものを「冷麦」と呼んでいました。
つまり、「冷麦」は細打ちしたうどんのこと。小麦粉と塩と水を混ぜたものを練って延ばし、切ったものです。
一方、「素麺」は小麦粉と塩と水を練るところまでは同じ工程なのですが、練ったものに植物油を塗り、よりをかけて引き延ばし、天日干しにして作っていました。
現在では、製麺機で作られるものも多く、切って作る「素麺」もあれば、油を使って作る「冷麦」もあり、製造工程だけでは区別できなくなってしまっています。