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日本食の代名詞「梅干し」の効用? その歴史は?

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日本食の代名詞「梅干し」の効用? その歴史は?

太陽の光に当たることで、まろやかな風味に

太陽の光に当たることで、まろやかな風味に

ごはんのおかずに、おにぎりの具に、今も昔も欠かせない「梅干し」。
定番のしそ漬けをはじめ、カリカリ梅、減塩梅干しなど、さまざまな種類の梅干しが店頭に並びます。
昔から殺菌、解毒などの効果があるとされてきた梅干しには、「梅干しをおへそに貼ると、乗り物酔いに効く」「梅干しをこめかみに貼ると、頭痛に効く」なんて伝承があるほどです。
抗アレルギー作用や、抗酸化作用がある、という研究結果も報告されています。
今回は、そんな梅干しにまつわるお話をご紹介します!

生では食べられない梅の実。どうしたら安心して食べられる?

バラ科サクラ属の木であるウメ。
原産地は中国で、現在でいう四川省や湖北省付近の山岳地帯だとされています。
日本には弥生時代の頃に、モモやカキとともに伝来したようです。

梅の実は、種に青酸が含まれるなどの問題があり、生食されることはほとんどありません。
「たわわに実った梅の実を、どうにか食用にできないだろうか?」人びとが考え出したのが、「干す」「塩漬けにする」などの加工法でした。
昔、砂糖や酒はとても高価でした。庶民が気軽に楽しめる加工法が「塩漬け」だったという説もあるようです。

梅干しは何十年も保存することができるって、ホント?

長く保存すると水分が蒸発し、塩の結晶が

長く保存すると水分が蒸発し、塩の結晶が

梅の実を塩漬けにすると、クエン酸をたくさん含んだ果汁が出てきます。
これを「梅酢があがる」と言い、この状態の梅を「梅漬け」と呼びます。
さらに実を干すことで水分を減らし、風味や保存性を高めたものが「梅干し」です。

なかには、何十年も前に漬けられた梅干しが保存されている例もあるのだとか。
そうした梅干しは、塩が大きな結晶になっています。長い年月がたって、水分が蒸発したためです。
水分が蒸発して塩分が多くなると、微生物が活動できなくなり、何十年も腐らずに保存できるというわけです。

カリカリ梅はどうしてカリカリ? しそと一緒に漬ける理由は?

食欲がない時に、ぴったりの一品

食欲がない時に、ぴったりの一品

梅干しを作るのには、黄色く「完熟」した実が使われます。
しっかり熟していない実は果肉が少なく、干すと種と皮だけになってしまうからです。
ところが、完熟していない若い実で作る梅干しもあります。それは「カリカリ梅」。
さらにカルシウムを加え、果肉に含まれるペクチンとの作用で、カリカリと硬い食感にしています。

梅を漬けるのに、よく使われる「赤じそ」。
青じそより香りは弱めですが、鮮やかな赤い色が魅力です。
塩漬けにした梅を太陽の光に当てると、梅の実に含まれる色素が化学反応を起こし、黄色から淡いピンク色に変わります。さらに数年置いておくことで、次第に紅色になっていきます。
「もっと早く、赤い色にしたい」江戸時代にそう考える人が現れたのが、赤じそを使って漬けるようになった理由だそう。昔の人は、意外とせっかちだったのかもしれませんね。

薬用に、そして食用に……戦国武将たちの思惑

6世紀に成立した中国の書物「斉民要術」には、「白梅(干した梅)」「烏梅(燻製)」「青梅(蜜漬け)などの加工法が出てきます。
とくに、梅の実を真っ黒に燻した「烏梅」は、薬用として珍重されました。
この烏梅を日本に持ち帰ったのが、遣隋使、遣唐使の人びと。解熱剤や咳止めとして使われたようです。

「うめぼし」の名前が最初に文献に現れるのは、室町時代。武家の食卓に「ムメほし」が並んだとの記録があります。
同じ頃、全国にウメの木の栽培が広まり、「梅酢」が重要な調味料になっていきました。
醤油が普及する以前、「日本食」の味わいは現在とはだいぶ違うものだったようですね。

戦国時代には、傷の消毒や気付け薬、病気予防などに梅の実が有効であるとの理由で、ウメの植樹が奨励されました。音頭をとったのは、各地の武将たち。
小田原や水戸、紀州田辺などの城下町に梅林が残っているのは、こんな理由があったようです。

── まもなく、青果店やスーパーの店頭に青い梅の実が並ぶ季節。

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