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Utsuke Bron

パリシンドロームと日本人のゴミ拾い

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パリシンドロームと日本人のゴミ拾い

水の都、芸術の都などパリの呼び名はいろいろあるけれど…。写真はセーヌ川とエッフェル塔

水の都、芸術の都などパリの呼び名はいろいろあるけれど…。写真はセーヌ川とエッフェル塔

秋も深まるこの季節、海外のニュースをご紹介しましょう。
「花の都パリ」──とは使い古され表現ですが、パリと言えば、映画のような美しい街並み、芸術的でお洒落なイメージが昔からあります。ところがそんなパリのイメージに憧れて実際に住んでみると、現実はまるで違い、失望して帰国する……そうしたケースも意外とあるようです。
原因のひとつは街の汚れなのですが、そんななか、パリで日本人が街の清掃活動をしているというニュースが!
自発的に始まったパリのゴミ拾いは、フランス人にも広がっているそう。
そこで今回は、「パリシンドロームと日本人のゴミ拾い」についてお届けします。

理想と現実のギャップで鬱に近い状態に

イギリスBBCで流れたニュースにより、海外でも知られるようになったパリシンドローム。
そのニュースの内容は……、

──『映画アメリやパリのファッション、そしてルーブル美術館に代表されるような芸術や文化、ロマンティクな薫りに胸を膨らませて渡仏する日本人は多い。年間約100万人の旅行者が訪れ、うち数万人の在仏日本人の多くはパリで暮らしている。しかし、パリとのショッキングな出会いにより、「パリシンドローム(パリ症候群)」という深刻なカルチャーショックに陥ってしまう。その数は年間12人程度。とくに30代女性にその傾向が見られ、日本大使館では24時間ホットラインを設け、必要であれば病院を探す手助けをしている』──というものでした。

パリシンドロームは、1991年に精神科医の太田博昭氏が『パリ症候群』という著書を発表し、この精神疾患が認知され始めました。
空気を読みながらコミュニケーションする日本人が戸惑う、しっかり自己主張をすることが必要なフランスでの暮らし。
雑誌やテレビで見たロマンと品格ある街並みには、犬のフンやタバコの吸い殻、空き缶が放置されていて…。
パリシンドロームとは、こうした現実に対峙しきれなくなり、鬱病に近い状態になってしまう精神医学用語なのです。 

なぜ日本人が、ゴミ拾いのボランティアを?

世界から見ると、日本は路上にゴミが散乱してないことに賞賛の声があがるほど、清潔な国です。こうした国民性もあり、海外旅行に出かけた際にカルチャーショックを受けることも多々あるでしょう。

とはいえ、パリの街のゴミ問題は、かなり深刻です。
そのパリで今、日本人が中心となり、清掃活動が行われています。

始めたのは、東京・原宿に拠点を置きゴミ拾いボランティアを行うグリーンバードの元メンバー。2007年に支部を立ち上げ、月1回、シャンゼリゼ通りやチュイルリー公園などパリ市内を清掃しています。

「なぜ、日本人が。何のために?」。そう思われるかもしれません。
しかし、その答えはとてもシンプル。自分の住むところだから綺麗にしたいという、当たり前の気持ちから行っているとか。さらに、その行動はフランス人にも好意的に受け止められている様子。そして輪は少しずつ広まり、ボランティア活動をする人は、日本人よりフランス人の方が多くなっているようです。

カルチャーのギャップを乗り越え、自発的な活動を行うことで、フランス人の意識改革にもひと役買っていると言える「パリシンドロームと日本人のゴミ拾い」。パリシンドロームを救う一助となればよいですね。

秋の旅行シーズンに、渡仏される方もいることでしょうぜひ、日本人とゴミ拾いに想いを馳せてみてはいかがでしょう。

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