欧州で盛大に執り行われる6月の結婚式
ジューンブライド(june bride) = 6月に結婚する花嫁は幸せになれる……。
そんな言葉を多くの方が知っていると思います。でも、なぜ6月なのかご存じですか?
こう質問された時、皆さんはその理由をきちんと答えられますか?
実は、ジューンブライドにはいくつかの由来があるのですが、今回はそのなかでも有力な3つの説をご紹介しましょう。
◯女神(JUNO)説
もっとも有力な説は、ローマ神話の女神ヘラ(ローマ名ユノ、英語名Juno)に由来するというもの。
6月の月名「June」の語源にもなっている彼女は、ギリシア神話では主神ゼウスの正妻・女神ヘラと呼ばれています。
ヘラは結婚・出産をつかさどり、女性と家庭、子どもを守る女神として古来よりあがめられてきました。ヘラが守護する月である6月1日には、彼女をまつる祭礼が行われていたことから、6月に結婚式を挙げると女神ヘラの加護を受けて、一生幸せになれるという言い伝えが生まれたとされています。
◯結婚解禁説
農作業の妨げとなることから、古の時代、ヨーロッパでは昔、3月・4月・5月は結婚が禁じられており、農作業がひと段落して結婚が解禁となる6月に結婚式を挙げるカップルが多かったそう。
そうした理由から、多くの人から祝福される6月の花嫁は幸せになれる……という言い伝えがジューンブライドの由来とされています。
◯ヨーロッパの気候説
これもヨーロッパの季節に由来します。
ヨーロッパの6月は一年中で最も雨が少なく、天気のよい日が続きます。つまり、日本の梅雨の時季と異なり、欧州では6月が最も気持ちのよい季節なのです。
その証にヨーロッパでは、6月ははつらつとした季節の始まりとして、「若者の季節」とも呼ばれるほど。
つまり、6月に農作業を無事終え、多くの人に祝福される結婚式が多くなる。こうしてヨーロッパ全体が祝福ムードとなることから、6月の花嫁は幸せになれる……という説なのです。