そして、もうひとつの要因が「マイナス金利」の導入です。
2016年1月、日本銀行がマイナス金利の導入を発表し、翌2月からメガバンクの普通預金の金利は年0.001%にまで下がりました。
これを機に、「今後、銀行に預金しているだけで金利や手数料が取られるのではないか」といった不安心理が広まり、タンス預金の拡大(=金庫の需要拡大)に拍車をかけたとみられています。
とはいっても、ここで大きな勘違いがあります。
そもそもマイナス金利とは、金融機関が日銀に預ける資金の一部に年0.1%の手数料を設けるもので、民間の銀行利用者の預金金利がマイナスになるわけではありません。「マイナス=損する」というイメージに惑わされ、むやみに心配する必要はないということです。
たしかに、0.001%の超低金利(100万円預けて年に100円の利子が付く程度)では、預金のお得感は薄いかもしれません。1年かけて付いた利子も、たった1回のATM手数料(100円程度)でオジャンです。
ただし、タンス預金として自宅で大金を保管するのは、大きなリスクやデメリットがあることも承知しておく必要があります。とくに、家庭用の金庫というのは、銀行のようにセキュリティ面で万全というわけではありません。当然ながら、盗難や災害で現金が消失するリスクは高くなりますし、場合によっては泥棒に命を脅かされる危険性もあります。
ちなみに、いま売れ筋の家庭用耐火金庫のお値段は1万~2万円だそうです。
金庫の購入価格を考えると、金利がゼロでも銀行に預けておいたほうが、少しはお得といえるかもしれませんね。
マイナンバー&マイナス金利のダブル需要で、ますます売れている家庭用金庫。さて、あなたのオウチではどうしますか?
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