さて、この中華料理用の「味覇」。もう1つ有名な中華料理用の調味料「創味シャンタンDX 」と中身が同じ…という噂が湧き上がったのはご存じでしょうか。先日ふとそれを思い出した筆者。さっそく自分でも確かめてみるべく、調査してみました。
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味覇とシャンタンDXを比較!
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そもそも「創味シャンタンDX」をご存じないという方もいらっしゃるかと思うので、簡単に解説します。実は元々は「創味シャンタンDX」のほうが本家で、創味食品が1961年から業務用として製造・販売していた調味料です。その20年後に家庭用としてパッケージデザインを変えて、卸売業者である廣記商行と契約を結んで販売開始されたものが「味覇」。要するに中身は同じで、いずれも創味食品が製造していたのです。
こうして、業務用は「創味シャンタンDX」、家庭用は「味覇」とすみ分けられていましたが、2015年3月に両社の契約は終了。それに伴い、廣記商行は4月から製造メーカーを変更して「味覇」の販売を継続。そして創味食品は、業務用として販売していた「創味シャンタンDX」を、家庭用としてもスーパーなどで販売開始しました。つまり、新しい「味覇」と、昔の味覇と同じ味のはずの「創味シャンタンDX」が存在するのです。昔は同じだったこの2つの商品、味はどうなっているのでしょうか? 前置きが長くなりましたが、いよいよ検証してみましょう。
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創味シャンタンには「55年目の新発売」。味覇には「さらに美味しくなりました」とそれぞれ書かれているのがおもしろいですね
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中身はそれぞれこんな感じです。
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どちらもクリーム色ですが、「味覇」(写真上)のほうが少し濃い?
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同じ分量を使って、スープ、野菜炒め、チャーハンを作ってみました。中華料理は短時間で作れて、何より簡単ですね。スープはお湯に調味料を入れ、ワカメとネギ、ゴマを入れて完成。野菜炒めは肉と切った野菜、調味料を入れたらできあがり。チャーハンはご飯と卵にチャーシュー、ネギを入れ炒めて、調味料で味付け。
はい。それぞれの調味料を使った料理の完成です。どちらかというと、調理よりも味見が主担当の私。さっそく食べ比べをしてみました。
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調味料以外はすべて同じ材料を使っているので、見た目はもちろん同じ
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さてさて、肝心のどちらがおいしいか。本当に個人的な感想なのですが、味覇のほうが筆者の舌には合うような…安心感があるというか、食べ慣れた感じというか、通い慣れた中華料理店でオーダーしたような感覚を覚えました。
シャンタンのほうももちろんおいしく、正直言われなかったらどちらで作った料理なのか、区別がつかないかもしれません…。うん、わからない自信がある。
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原材料もほとんど同じ
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味はほぼ変わらないことがわかりましたが、お値段はどうでしょうか? 消費者にとってはかなり大事なポイントですよね!
■創味シャンタンDX(公式HP参考小売価格) 500g:1,150円(税込1,242円) 250g:760円(税込821円)
■味覇(公式通販販売価格) 500g:1,200円(税込1,296円) 250g:800円(税込864円)
わずかに「創味シャンタンDX」のほうが安いようです。中身がほぼ同じで値段が違うとなると、もしかしたらこれからは「中華料理調味料=味覇」という常識が変わっていくかもしれません。
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