小森氏の「青竜」。
バラ愛好家などの間では、長いこと、自然界には青いバラは存在しないといわれていました。なぜなら、バラにはもともと青い色素がないからです。
遺伝子組み換えをする以前は、青いバラを作るには、品種改良によって赤い色をどんどん抜いていき、「青」というよりは、「青に近い色」にしていく方法が主流でした。(この方法で日本では、栃木県の小林森治氏[1932~ 2006年]が、人工交配によっていくつかの青いバラを世に送りだし、「バイオテクノロジーでないと青いバラは作れない」という定説をくつがえしたともいわれています。小森氏が作った青いバラは現在、栃木県の「とちぎ花センター」に寄贈され、今でも見ることができます)。
青い色素を持たないバラ…。青いバラ「Blue Rose」は長いこと、「不可能」または「存在しないもの」の象徴とされてきました。